女王健在

わたしは、ベロニカ。

今日はとてもうれしかったおんなのこ。

 

今日、お散歩に行ったら

病気になって以来、すっかり公園に来なくなっていた

マナちゃんが、遠目に見えたの。

 

 

わたし、最初はマナちゃんを見つけてうれしかったけど、

マナちゃんが弱っていたら、どうしようって思って

なかなか近づけなかったの。

 

 

マナちゃんは、きれいにサマーカットして

かわいい、おりぼんを付けていたわ。

 

後ろ足はもう、感覚がないみたいだけど

前足で自由に動き回っていたのよ。

なんだか、いっときより、元気になったみたい。

獣医の先生も、小康状態です。って

言ってくれたんですって。

 

 

少し、おしとやかになったのかしら。

 

と、思った私が甘かった。

 

 

 

マナちゃんのママは、

「べりーちゃん、久しぶりね

何か事件はなかった？」と

わたしをやさしく、なぜてくれたわ。

 

 

「べりーちゃん、お水飲む？」

 

 

そんなに、おこらなくっても、いいじゃない！

でも、こわいから、お水をもらうのは

やめておくわ。

 

 

 

なんだか、わがままぶりも、復活してるわね。

いえ、さらに　ひどくなってるわ。

 

 

それにしても、うれしいの。

いっしょに公園で過ごす時間。

 

そのあと、マナちゃんはマナちゃんのおやつを

もらいにきた男の子たちにかみつこうとして

マナちゃんのママは、マナちゃんの背中の皮を

ひっぱって、止めていたわ。

 

でもね、マナちゃんのママと、食べ物とバギーが

からまないところでは、マナちゃんはやさしい時もあるの。

 

 

 

 

 

 

こうして、わたしたちは、

ひさしぶりの、散歩を楽しんだのよ。

 

わたしは、ベロニカ。

わたしが、マナちゃんの

赤いおきつねになってあげる。

病気なんかに負けないで！