わたしは、ベロニカ。
今日も嫌がっているのに病院へ連れて行かれるおんなのこ。
月いちの、爪切り、耳そうじ、肛門腺しぼり・・・・・
病院へいって、とくにいやなのが待ち時間、
体が小刻みにふるえるわ。
この季節はフィラリア検査やお薬をもらいに来る人がいるから
超満員、午前中も満員だったから、午後から出直しよ。
こわくなんか、ないわよ!
気に入らないだけよ。
永久に順番がこなければいいのに。
そこへ
Pちゃんがかつぎこまれてきたわ!
どうしたの?
えええ!
トリミング中に台の上から落ちてしまったというの!
「先生、わたしより、Pちゃんを先に診てあげて!」
先生はすぐにレントゲンをとる準備をしたわ。
そこへ
くくちゃんがかつぎこまれてきたわ!
どうしたの?
えええ!
先生は、「急性腎不全で死にますよ!」
といって、すぐに吐き出させるための注射を準備したわ。
そう、犬にとって、ブドウは、
ぜったい食べてはいけないもののひとつなの。
チョコレートより危険だと、先生は言ったわ。
けれど幸いなことに、食べてすぐに病院へきたので、
食べたケーキを全部吐き出して、事なきをえたわ。
そこへPちゃんの悲鳴!
きゃい~~~ん
きゃい~~~ん
きゃい~~~ん
レントゲンをとるのに骨折した足を触られているのだわ。
先生は骨の模型でていねいに説明をしてくれたわ。
なんでも、折れているところが、手首に近すぎて
ボルトが打てないというの。
プレートをすることができないから、骨の中に芯をしれて
固定するか、体の外からビスを打って固定するしかないと言ったわ。
だけど、体の外から ビスを打つには、消毒をしっかりしないと
感染症のおそれがあるということなの。
ギブスだけで、固定するのは固まらないリスクがあるし、
Pちゃんは選択をせまられたの。
そして犬の骨というのは、健康な若い、2才までの犬でも
くっつくのに2ヶ月と言われているのね。
要は3ケ月以上の固定をして、少しずつ様子を見ながら、固定具をはずすところまで
もっていかなくてはならないの。
そうしているまに、どんどん患者さんが来て
待合はあふれかえらんばかりに。
先生は「骨折の治療だけはあわてるとろくなことがない。」
そういって、一旦たまった患者さんの診察にまわったわ。
そこで、犬の骨折を調べてみると、やはり骨を正常な位置にもどして
プレートやピンでとめるのが 一般的。
ギブスだけでは、結局かたまらなくて、壊死をおこしたりしてしまうの。
費用は20万円から60万円。(10日程の入院をした場合)
Pちゃんは、固定だけしてもらって、後日手術を受けることになったわ。
わたしは、ベロニカ。
Pちゃん、痛かったね!
治療には時間がかかるけど、きっと良くなるから。
骨折で 処置が悪くて
前足を切断した子も いたよ
僕が愛した プードルの女の子だった…