女王の座

わたしは、ベロニカ。

犬社会にも、だんだん順応してきた満２才。

自己主張の方法も　おぼわったわ！

わたしたちは　無駄な争いごとをさけるために、男女関係なく　マウンティングしたりするの。

 

 

どっちが　強いか　確認しあうの。

わたしは　たまに　ママに　マウンティングするんだけど、

いつも、逆にママに　マウンティングされるの。

 

人間にマウンティングする子は　多いみたい。

 

 

犬にマウンティングする、うちのママは　めずらしいけど・・・・

 

 

マウンティング以前に、おなかをみせて

わたしは、下でいいですから。っていう　争いの避け方もあるってこともあるの。

 

 

 

でも、ほとんどの場合、飼い主さんが、威圧や、マウンティングをブロックしちゃうから

いつまでも、決着のつかない子たちが　多いみたい！

 

でもね、マナちゃんは　ちがうの！

ママがなんと言おうとも、犬社会の掟を　つらぬくの。

 

どんな子より、強いの！

 

そんなマナちゃんとわたしは、親友ともいえるくらい仲が　いいんだけど

ママたちのブロックのせいで、肝心な決着がついてない間柄。

マナちゃんが、それを　おもしろくないって、思ってるのはうすうす感じてたわ。

 

わたしはわたしで、キツネみたいな、瞬発力は

誰にも　負けないっておもってるから、

公園でも、マナちゃんに　あいさつもせずに　ふざけた態度をとっていたわ。

 

それが、マナちゃんの　げきりんに　ふれてたのね。

 

わたしが、執着するバギーに　マナちゃんが近寄ったので

いつもみたいに、うーーって「、わたしのよっ！」って言ったら、本気でいどまれたの！

 

 

 

やっぱり、この人、ほんまもんやった！

もうだめ！相手が　悪すぎたみたい・・・。

 

近くでみたら　ほんとに　こわいのよ！

 

その時、公園にいたみんなが、わたしたちに　注目していた。「何事？」

 

でも、わたしはマナちゃんの　スゴみにはおそれおののいてしまって

ひたすら、落ち込んでしまったの。

 

なんだか、公園中が　「何事？」って　雰囲気で

１０歳になるプリンちゃんは、あきれがお。

 

ケンカ嫌いの　愛ちゃんが仲裁に入る。

 

「もう、やめてよ！」

 

もう、わたしが　目指すのは　マナちゃんだわ！

強すぎるし！！

愛ちゃんが、ずっと　とめに入ってくれたけど。

なんだか、マナちゃんの　根性を思い知った日だった。

 

そのあと、やるせなく、落ち込んでしまったの。

 

もう、マナちゃんは、わたしの　バギーを占領してるし・・・

落ち込んでるわたしを、みんなは　なぐさめてくれるけど・・・

 

気分は最悪！

まちがいなく、マナちゃんが　女王様よ！

 

わたしは、ベロニカ。

マナちゃんはこわいけど、でも　好きなの。

わたしの、あこがれ、目指す姿よ。

はやく、まなちゃんみたいに　なりたいわ。