えみちゃんは突然に

わたしはベロニカ。大阪にダックスの友達がいるおんなのこ。心君と愛ちゃん。わたしたちのことを忘れずに時折、遊びに来てくれるのよ。

なぜか、いつも突然なの。前日? ううん。当日の朝の電話よ。「1時間後に行くわ」って。

わたしはそれでも来てくれるのがうれしいけれど、ママは慌ててメイクしてお着換えして大変だとぼやいていたわ。

どうせマスクするんだから、メイクなんてしなくってもいいのに。そうそうキッチンペーパーマスク、どんどん出来上がってきたのだけど。

東京にいる兄はまだ市販品のマスクの在庫があるらしく、

なんだか作り手の気分はトーンダウンしてしまったわ。そもそもうちにも市販品まだあるし。

まあ、これからどうなるのか、どれくらい続くのかわからないから、様子見ね。新型コロナウィルスについては、国と都道府県と同じように、人それぞれ感じ方に温度差があるって思うわ。

そのうち終息するだろうって人や、怖くてストレスがたまるって人。中には仕事しなくてはならないからコロナどころじゃないって人。

ある人は言ったわ。

「恐怖心というのは、何の役にも立たない」と。ほんとうにそう思うわ。こういう時こそ子供でもわかる「思いやり」が一番大事なのかもしれない。

わたしはベロニカ。ここにもあったわ。何の役にも立たないママの作ったマスク。