わたしは、ベロニカ。
連休の真ん中の日曜日。
今日は、何をしようかなって考えるおんなのこ。
ママは昨日も一日、お裁縫の練習だったし、
今日くらいは、どこかおでかけしたいわ。
そこで、おばあちゃんが、いいことを言ったわ。
「黒枝豆を買いに行かない?」
まずは、西谷に向かって、それから篠山方面ね。
西谷夢市場はすごい人だかりだったわ、
枝豆を持って、レジに並んでいる人が、40人くらい。
店に入ることすらできないの。
おばあちゃんとママは、どうする?って
どうするも、こうするも、入れないんだから仕方ないわ。
田園風景の中、車を走らせると、どこもかしこも
黒枝豆畑。一家総出で、道路端に売り出しているわ。
50mごとに、出店をしているものだから、
道は枝豆渋滞気味だわ。
なんとか、行ったり来たりして黒枝豆を手に入れることができたの。
枝豆は、肝臓の働きを助ける力があるので、
お酒大好きのママには、ぴったりだわ。
また鉄分もほうれん草や小松菜より、たくさん含まれているの。
しじみの数倍もあるオルニチンは、美肌効果が認められているのよ。
そして、カリウムが豊富なので、むくみや高血圧にもOKなの。
獲物をゲットしたから、あとはフリーよ。
道端の看板にある、篠山森林公園に、立ち寄ってみることにしたわ。
派手な施設があるわけでは、ないようだけど
自然の中を散策できるみたいね。
川がながれていて、のぞきこむ、おばあちゃん。
入口には、建物があって、『男の料理教室』 という集まりがあったわ。
作務衣をきて、和柄のずきんを頭にまいた男の人たちが包丁をふるっているわ。
トイレもきれいで、あんしんね。
これは重要なことよ。
出迎えてくれたかかしは、おばあちゃんと同じ、さっちゃん。
強そうだわ。さっちゃん。
この施設は、どこもかしこも、とてもきれいな細工なの。
道を横ぎる溝も、木で丁寧に作られているの。
小橋も、きっちり。
わたしは、とても楽しくなったので、あっちこっちへと
走っていたら、顔がコーギーみたいになってたわ。
そしてね、おばあちゃんが栗を見つけたの。
わたしは、栗を投げては、ひろい、なげては、ひろう遊びをしたの。
もう、何でもおもちゃになるわ。
水辺の広場は、小川のせせらぎと鳥の鳴き声が心地よくて
いつか、お弁当を作って遊びにくるべきだわって、
朝、早起きをしてお弁当を作って出かけても、
たいがいは、いい場所がみつからず、木陰などで妥協をしてきたというもの。
ここには、いたるところに、手作りのベンチやテーブルが置かれているわ。
そして、圧巻なのが杉とヒノキの群立。
見ていると、吸い込まれそうになるくらい
迫力があったわ。
そして、田んぼをいのししから守った、石垣というのがあって、
こんな山奥でどうして、田んぼ?と思ったのだけど、
あとから、それが隠し田のことだとわかったわ。
年貢の取り立てが厳しかったということかしら。
森の空気をあびて、なんだかすがすがしい気分になったところで、
篠山市街地の方へ、またまた、道端の看板に導かれて向かうと、
味まつり、というイベントに出くわしたわ。
「焼きビーフンいかがですか~、
無料で試食いただいていま~す!」
もちろん、いただくわ!
ママはもちろん、丹波篠山牛串焼きを見逃さなかったわ。
¥700、とちょっとお高め?と思ったけれど、食べてみたらわかるわ。
上質なステーキをいただいた感。満足度100%.
もちろん、わたしも、もらえたわ。
枝豆を買う以外、たいした計画のなかったドライブだったけど
まるで、日帰りバスツアーなみの楽しめ方だわ。
篠山の町を歩くのも、おもむきが深かったわ。
わたしは、ベロニカ。
またひとつ、思い出が、できたわ。
おでかけ、大好きよ。