マナちゃんを探して

わたしは、ベロニカ。

マナちゃんを思い出すおんなのこ。

今日はマナちゃんの一周忌なの。

 

 

 

 

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ママは言ったわ。

「天国にいった子も、1年たったら帰って来るのよ。

トイプードルはトイプードルとして、

そしてダックスはダックスとして。

 

それも男の子は男の子、女の子は女の子。」

 

なんか輪廻転生がママの持論なんだけど、

交通事故でシェルティ(オス)を亡くしたママは、その後アイリッシュセッター(メス)を

飼って、その後はダックス(ベリー)を買ったというのだから、なんだかね。

 

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それにしても、あれからもう1年がたったなんて、早いものね。

マナちゃんをみんなで見送って、誰もが悲しんでいたけれど

わたしには、立ち上る煙からマナ様の高笑いが聞こえていたのよ。

 

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あれからも、マナちゃんはお骨として、マナママのそばで過ごしていたの。

たまに、お骨を公園で散歩させているマナママを

だれも「頭のおかしい人」とは、言わなかったわ。

 

でも、もう1年、わたしは、そろそろマナちゃんが

帰って来るような気がしてならないわ。

 

ということで、1年目のこの日、マナちゃんを探しに行くことにしたの。

 

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どうせ、またわたしを目の敵にするにきまっているのだわ。

 

奇しくもこの日、なつかしい思い出のファンカーゴと

お別れになるかもしれないので、じっくりと目に刻んでおいたわ。

 

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車検の切れたままだったファンカーゴは修理工場の人が取りに来て

その後、見積もりをだしてくれるので、維持か廃車かを、決めなくてはならないわ。

(マナママが)

一方、中古車屋のおねーさんは元気な声で

「H13 年式ね、廃車ですね!でも1万円で引き取りますよ、

もちろん車は取りに行きます!!無料で」!!」

と、嬉しそうに言ってくれたけれど、それって廃車なのかしら・・・。

 

そうこうしているうちに、マナママが走ってやってきたわ。

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まず最初に向かったのは、いちばん近くにあるペットショップ。

ペットパートナーズ。

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シェーデッドクリームの生後2ヶ月の女の子がいたわ。

ママは思わず、見せてもらえますかって。

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マナママのお顔をぺろぺろして、

とてもかわいい、女の子。

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おねがい、わたしを連れて帰って!

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だって、夜のペットショップは真っ暗で不安な鳴き声や

悲しそうな声が聞こえて、誰だって、1日も早くあたたかい家庭で飼われたいものなの。

 

結局、シェーデッドの女の子は、マナちゃんの様な

奇想天外なおもしろみのない、フツーのかわいいダックスだったので

購入は却下。

それにしても16万円とは!

要するに、ファンカーゴの車検か、ダックスの子犬かがてんびんとなるのよ。

 

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無理よ!

あなたはマナちゃんじゃないもの。

 

それから、わたしはおねだりしてマナママにおもちゃをかってもらったわ。

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そして次に向かったのが、「ひごペット」

わたしが、買われたお店よ。

ここでも、ダックスはいたけれど、男の子だったわ。

 

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わたしは、自分が返品されないかを、ちょっと疑ったけど

それはなかったので、ほっとしたわ。

 

そして、次はつかしん内にある、「ペットアミーゴ」。

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セールで40万円のトイプードルが、目に飛び込んできておどろき。

グレーのプードルって高いのね。

もとの値段が689,800円ですって~~~?!

中古車が買えてしまうわ。

 

そして、マナちゃんと同じ淡いクリームの女の子を発見!

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手を消毒して、だっこさせてもらうマナママ。

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カニヘンといって、大きくならないダックスよ。

 

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あたたかくて、やわらかい子犬。

毛の色はマナちゃんそのものだわ。

 

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ところが、接客をしてくれていた若い女性店員さん。

その人も飼っていたダックスを亡くした、とかで

マナママから、子犬をとりあげて、

床にすわりこんで

「かわいい、かわいい」を連発。

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その後もずーーっと、ダックスの子犬を放さなかったわ。

わかるわ~

気持ちはわかるわ~~

でも、客に抱かさなくてどうするのよ!

この子は40万円のところ、ヘルニア持ちだということで30万円になっていたわ。

 

わたしは、ベロニカ。

結局のところ、この日はマナちゃんに会うことができなかったので、

なんとか、子犬に癒されただけで帰って来ることに。

 

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マナちゃんはまだ、帰ってきていないのか、それとも

わたしたちが見つけてあげれていないのか。

また、会いたいわ。

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6 thoughts to “マナちゃんを探して”

  1. 噂に聞くマナちゃんのことだから
    その再会も、その他大勢の世間一般並みレベルのもんでは
    ないのかもしれませんね。

    ベロママがベロちゃんに出会ったときは
    何がどうなってベロちゃんを連れて帰ると
    決心されたのでしょね。

    マナちゃん、わたしもあいたい。

  2. マナちゃんは特別な子だったのよ♪
    そのうち、紹介するわね!

    わたしは、ペットショップで生後1ヶ月目に
    今の家族に見つけてもらったの。

    わたしを一目見て気に入ってくれたのはとしくんよ。
    ペットショップを出る時には、もう名前もとしくんが考えてくれたわ。

    もちろん、ママも娘がほしかったから、わたしを一目見て
    つれて帰ることに決めたの。

    それから、としくんがわたしを気に入った理由は、
    一匹だけ客にこびずにふてぶてしく寝ていた姿にぴんときたからなのよ。

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