わたしは、ベロニカ。
この時期、ベランダのきゅうりが、おいしい おんなのこ。
うちのママは今とても、辛気臭い
お仕事をしているの。
京阪神間のドッグカフェ・マップを作っているの。
あらかた、出来上がったところで、
それらの、お店がつぶれていないかの確認を
はっしーがとる手はずなんだけど、
まだまだ、先は長いわね。
お裁縫。
てきとーに、布買って、
てきとーに、ミシンをかけて、
楽しかったらそれでいいやって、
そう思っていたうちのママ。
ところが、事態は大変な方向へ進み始めたわ。
それは1本の犬ともからのメール。
「 きっちり」で、一度、丁寧に創ってみない?
人様に、あげるものと思って
金曜あいてる?
おそろしいことに、ママが仲よくしていた犬ともは
イギンや三幸、トラッサルディで、ばんばんと
高級な服を縫っていた人だったの。
つくづく、いわくのある人生を歩んでいると思うわ。
暮れゆくいつもの公園で、
その犬ともの、虎の巻ノートを
見せてもらったわ。
思っていた以上に
プロ中のプロだったの。
犬ともは、基本から、きっちり教え込むつもりみたい。
ミシンがまっすぐに縫えるマグネットと
ポケットのつけ方見本を、届けてくれたわ。
そして、金曜日。
台風の雨の中、ママを迎えにきてくれたの。
「ユザワヤへ行こう!」
布の種類が多くて、安価な物も
たくさん見つかったので、
ママはとても、犬ともに感謝したわ。
そして、我慢できずに、また、買ってしまったの。
車の中でも、いろいろ教えてくれたわ。
縫ったら、アイロン、縫ったら、アイロン
そうすることで、きれいに仕上がっていくということ。
そして、ユザワヤの会員に。
「ポケットは、縫い合わす前に、ズボンの前と後ろにつけるの、わかった?」
犬ともは、細かいところも、親切丁寧に教えてくれるの。
ママは、きっと、かなり上手になるまで
許してもらえないような気がするの。
というか、仕事レベルだわ。
わたしは、ベロニカ。
これで、また趣味が無くなったわね。
東京イギンを、創ってたわりに…
ポケットの生地が 足りなくて
柄会わせが、できてないのは たいした事 ないんじゃない
その、鬼教官!口だけ、のびしろ☝じゃない!っと
ママが、言っていた
ママは眉間にしわをよせっぱなしで
ポケットを必死でぬっていたわ。
思った以上に難しいらしいの。
ミシンが言うことをきかないから、
練習練習の週末よ!
かわいそうに…鬼教官の おかげで
散々だねぇ